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  ニュース     2024/02/21 19:59

シンガポール:持続可能な航空燃料税、26年から徴収 無料記事

【亜州ビジネス編集部】廃食油などを原料とする持続可能な航空燃料(SAF)の普及拡大に向け、政府は2026年からSAF税を導入する。出発便の航空運賃に上乗せする形で徴収。これを原資にSAFを調達してジェット燃料に混合し、チャンギ国際空港などを利用する航空キャリアに供給する。ストレーツタイムズなどが19日付で伝えた。
 26年にはSAF混合比率1%、30年には3~5%を目指す。SAFは通常の航空燃料より価格が3~5倍高いが、可能な限り市場価格で購入することで、企業がこの分野に投資しやすい環境を整える。
 税額は今後詰めるが、座席クラスや航行距離によって金額が変わる仕組みにする。シンガポール民間航空局(CAAS)は、エコノミークラスのバンコク便で3シンガポールドル(約335円)、東京便で6シンガポールドル、ロンドン便で16シンガポールドルを提案している。
 新税導入によるSAF普及は、50年までにカーボンニュートラル(温暖化ガス排出実質ゼロ)を目指す政府戦略の一環。CAASは、二酸化炭素(CO2)削減目標の65%はSAFの使用によって実現できると見積もっている。
 海外では、既にフランスやスウェーデンがSAFを1%混合した航空燃料の使用を義務付けている。欧州連合(EU)では30年までに6%、50年までに70%、日本では30年までに10%の混合率を目指している。こうした中で需要急増が見込まれる一方、安定的な供給に課題が残るとされる。24年のSAF供給量は前年比3倍の18億7500万リットルが見込まれるが、それでも航空燃料需要の0.5%程度とみられている。


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