シンガポール企業庁が18日発表した2025年7月の輸出額（石油と再輸出を除くNODX）は、前年同月比4.6％減の156億2570万米ドルだった。前年同月を下回るのは2カ月ぶり。米国向け（42.7％減）や中国向け（12.2％減）が2桁のマイナスだった。

　対米輸出の前年割れは3カ月連続。前年同月に急伸していた医薬品（93.5％減）や特殊機械（45.8％減）が反動で大幅減となった。現地紙によると、米国の関税引き上げに備えた前倒しの輸出が減ったことも落ち込みの要因とされる。

　中国は2カ月ぶりのマイナスで、特殊機械や医薬品、集積回路（IC）が低迷。前月まで最大輸出先だったが、7月は急伸した欧州連合（EU、77.1％増）に抜かれて2位に転落した。日本（3.3％減）は3カ月連続のマイナスで、電子製品（47.3％増）が好調を維持した一方、非電子製品（16.3％減）の2桁減が続いている。

　分野別では、主力の電子（2.8％増）が10カ月連続で前年同月を上回った。ただ伸び率は前月を下回り、電子の5割近くを占める集積回路（IC、8.0％増）が減速した。また、プリント基板アセンブリー（PCBA、34.2％減）とIC部品（3.1％減）は前年割れが続いている。一方、パソコン（PC、80.4％増）は引き続き大幅増だった。

　非電子製品（6.6％減）は2カ月ぶりに落ち込み、医薬品（18.9％減）や石油化学（23.4％減）の下落幅が大きかった。


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