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  ニュース     2022/11/24 21:57

シンガポール:3Qの成長率4.1%で確定、通年は3.5%予想 無料記事

【亜州ビジネス編集部】貿易産業省は23日、2022年第3四半期の実質国内総生産(GDP、確定値)成長率を前年同期比4.1%と発表した。第2四半期の4.5%を下回り、2四半期ぶりに減速。新型コロナウイルス沈静化に伴う4月からの規制緩和によりサービス業が伸びた一方、世界的な物価高と金融正常化の影響で製造業が減速した。通年の成長率は3.5%になると予想。23年は世界的な景気減退から0.5〜2.5%に減速するとみている。

 第3四半期の成長率を産業別にみると、製造・建設業の成長率は1.6%で、前四半期の5.3%から減速。一方、サービス業は5.0%から5.8%に加速した。

 より詳細にみると、製造業は0.8%と前四半期の5.6%から伸びが減速した。精密機器や運輸エンジニアリングで生産が伸びた一方、電子や化学、バイオで落ち込んだ。建設業は7.8%で、3四半期連続で加速。官民ともに建設案件が進んだ。

 サービス業では、食品・飲料サービスが30.5%と、全体で最も伸びた。前四半期の23.4%を上回り、2四半期連続で加速した。不動産も11.7%と、前四半期の11.1%から加速。住宅、商業施設、工業施設全て堅調で、3四半期連続の2桁成長となった。宿泊サービスはマイナス1.9%で、少なくとも5四半期連続のマイナス。ただ下げ幅はこの期間で最も小さかった。入国規制の緩和で外国人来訪者は増えているものの、前年は新型コロナの隔離用にホテルが使われており、これが縮小した反動で全体ではマイナスとなっている。

 全体のGDP成長率は、季節調整済み前四半期比でプラス1.1%。前四半期のマイナス0.1%からプラス転換した。産業別では、製造業がマイナス3.8%と2四半期ぶりに低下。建設業は3.9%で3四半期連続のプラスとなった。サービス業では、前四半期に24.0%と大幅に伸びた宿泊サービスがマイナス1.3%とやや減退。一方、小売りは8.5%と前四半期からプラス転換した。

 貿産省は今回、22年通期のGDP成長率が3.5%になると予想。8月に発表したレンジ3.0〜4.0%の中央に落ち着くとの見方で、23年は0.5〜2.5%になるとみている。


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