ニュース 2025/08/10 20:56 NEW!!
シンガポール:公共交通機関の乗客数、上半期は0.7%増 
経済・統計 運輸 シンガポール
陸上交通庁(LTA)によると、2025年上半期の公共交通機関(鉄道・バス)の1日平均乗客数は前年同期比0.7%増の747万人だった。前年を上回ったものの、新型コロナウイルス流行前の19年同期(766万人)を2.5%下回る水準にある。ストレーツタイムズが伝えた。
鉄道をみると、都市高速鉄道(MRT)と軽量軌道交通(LRT)は前年同期比2.4%増の365万人に拡大した。一方、バスは382万人で、24年の385万人から微減。19年との比較では6.8%減となった。鉄道網の拡充と柔軟な働き方の普及拡大により、バスから鉄道への移行が進んだとみられている。
平日朝の通勤ピーク時の乗客数も回復が鈍い。ピーク時は1日平均148万人で、19年同期の155万人から約7万人(4.5%)減少した。シンガポール国立大学(NUS)のティモシー・ウォン氏は、「在宅勤務や時差出勤が定着し、移動パターンが構造的に変化している」と指摘する。
政府は鉄道整備を積極的に進めており、19年以降で新設・延伸された路線は43キロメートルに及ぶ。今後も30年までにジュロン地域線やクロスアイランド線などの新路線開通を控えており、LTAは、30年代までに全世帯の8割を鉄道駅から徒歩10分圏内にすることを目標としている。
ただし、乗客数の伸びが路線拡大に追いつかなければ、運営コストと収益の不均衡が課題となる。公共交通の補助金は年間20億シンガポールドル(約2295億円)を超え、バス網拡充にも向こう8年で最大9億シンガポールドルが投じられる見通し。専門家は、「利便性向上によって乗客を取り込むとともに、費用対効果を向上させる必要がある」としている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
鉄道をみると、都市高速鉄道(MRT)と軽量軌道交通(LRT)は前年同期比2.4%増の365万人に拡大した。一方、バスは382万人で、24年の385万人から微減。19年との比較では6.8%減となった。鉄道網の拡充と柔軟な働き方の普及拡大により、バスから鉄道への移行が進んだとみられている。
平日朝の通勤ピーク時の乗客数も回復が鈍い。ピーク時は1日平均148万人で、19年同期の155万人から約7万人(4.5%)減少した。シンガポール国立大学(NUS)のティモシー・ウォン氏は、「在宅勤務や時差出勤が定着し、移動パターンが構造的に変化している」と指摘する。
政府は鉄道整備を積極的に進めており、19年以降で新設・延伸された路線は43キロメートルに及ぶ。今後も30年までにジュロン地域線やクロスアイランド線などの新路線開通を控えており、LTAは、30年代までに全世帯の8割を鉄道駅から徒歩10分圏内にすることを目標としている。
ただし、乗客数の伸びが路線拡大に追いつかなければ、運営コストと収益の不均衡が課題となる。公共交通の補助金は年間20億シンガポールドル(約2295億円)を超え、バス網拡充にも向こう8年で最大9億シンガポールドルが投じられる見通し。専門家は、「利便性向上によって乗客を取り込むとともに、費用対効果を向上させる必要がある」としている。
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