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  ニュース     2025/10/08 20:57 NEW!!

マレーシア:国民車プロトン、ペラ工場に従業員1400人異動 無料記事

 複合企業DRBハイコム傘下の国民車メーカー、プロトンは、首都圏セランゴール州シャーアラムからペラ州タンジュンマリムへの工場移転について、最後の従業員1400人の異動を完了したと発表した。これにより研究開発(R&D)から部品加工、車両組み立てまでタンジュンマリム拠点に集約。生産体制の効率化と競争力の強化を図る。資本提携する中国・吉利汽車の右ハンドル車の東南アジア主要拠点にもなる。

 タンジュンマリムの工場は2003年に開所。プロトンが開発を主導する自動車産業の集積地「オートモーティブ・ハイテク・バレー(AHTV)」内に位置する。小型セダン「ペルソナ」や、吉利汽車と共同開発した「X」シリーズのスポーツ多目的車(SUV)などを生産しており、シャーアラム工場が手掛けていた主力のセダン「サガ」の生産もこのほど引き継いだ。AHTV内では9月、電気自動車(EV)の組立工場も開所しており、R&Dセンターも併設。部品メーカーの投資も呼び込んでいる。

 シャーアラム工場は1985年に開所。当初は三菱自動車の出資を受けており、初モデルとして三菱自の「ミラージュ」をベースとした初代サガの生産を始めた。セダン「ウィラ」「ペルダナ」、ミニバン「エグゾラ」なども生産したが、23年以降はサガのみを手掛けていた。累計生産台数は400万台超。マレーシア初となる自動車のR&Dセンターも併設していたが、こうした機能もタンジュンマリムに集約した。

 移転完了により、開発から量産までを一体で担う体制が整った格好で、新世代モデルの早期投入やEV事業の展開を加速させる。ポールタンなどによると、プロトンは年内にも「MC3」と呼ばれるサガの第3世代モデルを発売する計画。同モデルにはエントリー車向けの改良型車台「AMA」を採用し、外観や内装を刷新するほか、先進運転支援システム(ADAS)をプロトン車として初搭載する見込みという。


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