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  ニュース     2023/11/13 20:59

マレーシア:複合企業サイムがヘルスケア撤退、自動車に注力 無料記事

【亜州ビジネス編集部】コングロマリット(複合企業)大手サイムダービーは10日、ヘルスケア事業から撤退すると発表した。折半出資する病院運営の合弁会社ラムゼイ・サイムダービー・ヘルスケア(RSDH)の全保有株式を28億4000万リンギ(約915億円)で東南アジア病院大手のコロンビア・アジア・ヘルスケアに売却することで合意。非中核事業を放出し、自動車など製造業に注力する。
 RSDHは病院をマレーシアで3カ所、インドネシアで4カ所運営。サイムダービーの合弁相手である豪ラムゼイ・ヘルスケアも全保有株をコロンビアにサイムダービーと同額で売却することで合意した。
 コロンビアはアジアで病院22カ所を運営しており、うち14カ所はマレーシアにある。地場複合企業ホンリョン・グループと米投資会社TPG系のファンドが出資するワンヘルス・ホールディングス(OHH)の傘下で、今回の買収に当たり、マレーシアの従業員積立基金(EPF)とアブダビ投資庁がワンヘルスに25%ずつを出資する。
 サムダービーは1985年にヘルスケア事業に参入し、2013年にRSDHを立ち上げた。売却については、有望な分野だが非中核事業のため売却を決めたと説明。自動車を含む製造業に注力するとしている。自動車事業では今年8月末、トヨタ自動車の合弁会社や、ダイハツが出資する国民車メーカーのプロドゥアを傘下に持つUMWホールディングスを買収すると発表。UMWの株式61.2%を35億7000万リンギで取得し、残り38.8%の取得も目指すと表明した。
 自動車部門はほか、独BMWやポルシェ、英ロールスロイス、ジャガー、ランドローバーなどの高級車をマレーシアや中国、豪州で販売。国内では現代自動車や米フォード、中国・比亜迪(BYD)の車両も扱う。


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