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  ニュース     2025/07/09 20:58 NEW!!

マレーシア:進出ドイツ企業の9割、事業環境に高評価 無料記事

 マレーシア・ドイツ商工会議所(MGCC)が実施した企業景況感調査で、進出ドイツ企業の91%がマレーシアの事業環境について「良好」または「満足」と答えたことが分かった。向こう1年の見通しについても93%が「現状維持」または「改善」と答えており、その割合は1年前から30ポイント上昇した。ザ・サンが7日付で伝えた。

 この調査は、世界90カ国以上にあるドイツ商工会議所が実施するグローバル調査の一環。マレーシアでの調査は3月17日~4月15日に実施され、製造や貿易、サービス関連の現地法人や支社など104社が回答した。MGCCのヤン・ネーター専務理事は、「地政学的緊張や貿易政策の変化など世界情勢が不透明さを増す中でも、マレーシアは安定したインフラやコスト競争力、多言語に対応できる熟練労働力を備えた戦略拠点で、ドイツ企業にとって引き続き魅力がある」とコメント。マレーシアが東南アジアのビジネスと物流の要所としての地位を確立していると評価した。

 一方、マレーシア進出企業が挙げた主な懸念事項には、◆需要の不確実性=回答企業の60%◆経済政策の方向性=同46%◆地場企業優遇などの規制=43%――が並んだ。米国による新たな関税については、38%が「影響が小さい」、20%が「影響が大きい」と回答。原材料費の上昇や輸出需要の減退などが影響要因とされた。一方で36%は「影響なし」とし、供給網の再編によってマレーシア拠点に新たなビジネス機会が生まれる可能性も指摘された。

 マレーシアでの今後の投資計画については、68%が「維持または拡大」すると回答。雇用についても40%が「増員」を予定しており、前年より6ポイント割合が上昇した。回答企業の多くは、世界経済の不確実性が続く中でも、現地市場の成長性と安定性を高く評価している。


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