詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2025/03/24 20:58

ベトナム:24年のセメント工場稼働率77%、需要が伸び悩む 無料記事

 建設省によると、国内のセメント工場稼働率は2024年に77%だった。需要の伸び悩みと供給過剰を背景に低調だったとし、同省は投資抑制策を含む新たな解決策を首相に提出している。ベトナムニュースが21日付で伝えた。

 国内にはセメント工場が92カ所あり、セメントとクリンカーの年産能力は1億2200万トン超。これに対し、24年の生産量は9500万トンだった。国内消費は6530万トン、輸出は2970万トンと低調で、需要が供給に追いついていない実態がある。

 建設省はこうした状況を受け、複数の提案を首相と国会に対して提出してきた。その中で、セメント産業への投資を制限するよう法制化を求めたが、24年11月の計画法改正時には国会で採用されず、制度的な対応は進んでいない。

 セメント産業への投資は、かつては11年の首相決定1488号(1488/QD-TTg)に基づいて管理されていたが、17年の計画法発足により廃止された。これにより投資判断は地方の人民委員会の裁量に委ねられるようになり、その後、新たに13の生産ライン(年産能力3530万トン)が原則承認を受けている。

 供給過剰の長期化を防ぐため、建設省は「30年までの建設資材戦略」を策定し、首相に提出。セメント工場の設計上の生産能力について、25年末までに1億2500万トン、30年までには1億5000万トンを上限とする方針を打ち出した。ただ、これもまだ承認されていない状況となっている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース

関連産業レポート