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  ニュース     2025/03/16 20:56

ベトナム:1QのGDP成長率、7.1%予測=UOB 無料記事

 シンガポールのユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)は、2025年第1四半期のベトナムの国内総生産(GDP)成長率が7.1%になるとの予測を発表した。総じて楽観的な見方を維持しているものの、1月時点の予測からは据え置き。世界貿易の混乱や地政学的リスクが成長の下押し要因になる可能性があるとしている。ザ・インベスターが13日付で伝えた。

 UOBは、ベトナム統計総局が発表した1~2月の各種統計データで明るい兆しがみられたと指摘。鉱工業生産(IIP)上昇率が過去5年で最高、輸出入額が前年同期比で12%増加、公共投資が21.7%の大幅増などで、国内経済は25年に好スタートを切ったとした。

 一方、国内経済は開放度合いが高く、変化する世界情勢の影響を受けやすいと指摘。米トランプ政権が再び自国の貿易赤字削減を重視した貿易政策に転換していることが懸念の一つで、貿易黒字が大きいベトナムでも今後の通商政策の変化に注意が必要としている。

 UOBは25年1月、GDP成長率予測を7.1%とし、従来から0.1ポイント上方修正。予想より高かった24年の成長率(7.09%)を加味した。一方、国会が承認した8.0%の目標については現状で難しいとの見方だが、高い目標の設定が投資促進やインフラ開発の加速を促し、中長期的な経済基盤の強化につながる可能性があると評価している。

 為替については、25年にドン安傾向が続くと予想。現在の1米ドル=2万5500ドン程度から第3四半期には2万6000ドンに下がるとみている。

 25年のインフレ率については、政府の抑制目標である4.5%を下回るとの見方。ただしインフレ圧力を抑えるため、ベトナム中央銀行は利下げを行わず、再割引金利(リファイナンスレート)を4.5%に据え置くとみている。


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