【亜州ビジネス編集部】マレーシア・ゴム評議会（MRC）によると、2022年の同国のゴム製品輸出額は前年比56.0％減の271億5500万リンギだった。世界的に新型コロナウイルスの感染が減る中、全体の7割を占めるゴム手袋が65.3％減の190億4100万リンギと大きく落ち込んだ。

　ゴム手袋は前年割れだったものの、他のラテックス製品はコンドームやカテーテルなどの合計で前年比29.1％増の23億8400万リンギに拡大。非ラテックス製品では、タイヤが4.8％増の18億2500万米ドルで、ブラジル向けが49.0％増、ドイツ向けが32.4％増と好調だった。自動車部品や運動具などの一般ゴム製品は19.6％増の16億6900万リンギ。輸出先は米国が2億3420万リンギで最大となりインドネシアが42.0％増の5620万米ドルで最も伸びた。

　同評議会のエンクリック・イズワン最高経営責任者（CEO）は、このところゴム手袋から他製品に輸出の比重を分散させるよう働き掛けかけていると説明。特にインドネシアは輸出拡大を狙える一大市場で、22年は再生タイヤのプレキュアトレッドを売り込むための使節団を送ったとしている。マレーシアはゴム製品に占める非ラテックス製品の輸出比率を25年までに15％に引き上げる目標だったが、21年の8.1％から22年には21.1％に伸び、既に目標を達成した。


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