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  ニュース     2025/08/05 20:55

フィリピン:7月のインフレ率0.9%、5年9カ月ぶり低さ 無料記事

 フィリピン統計庁(PSA)が5日発表した2025年7月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で0.9%だった。前月から0.5ポイント低下し、19年10月以来、5年9カ月ぶりの低水準を記録。前年に高騰していたコメ(マイナス15.9%)が政府の価格抑制策などで大きく下落し、野菜(マイナス4.7%)も落ち込みが加速した。

 CPI上昇率は、フィリピン中央銀行(BSP)の事前予測(0.5~1.3%)の範囲に収まり、政府インフレ目標(2.0~4.0%)の下限を5カ月連続で下回った。一部食品とエネルギーを除くコア指数は2.3%で、前月から0.1ポイント上昇した。

 分野別では、全13分野のうち3分野で伸びが鈍化し、他に食品・非アルコール飲料(マイナス0.2%)が前月のプラスからマイナスに転落。また、運輸(マイナス1.6%)の下落幅が拡大した。前月を上回ったのは5分野で、残り3分野は横ばいだった。

 1~7月のCPI上昇率は前年同期比で1.7%となり、政府の年間目標を下回っている。上昇率が低水準で推移していることについて、バリサカン経済企画開発相は、米価安定に向けた政府の取り組みが効果を挙げていると指摘。また、今後数カ月はエルニーニョ現象の影響を受けずに安定的な農業生産に期待できると述べた。


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