フィリピン統計庁（PSA）が9日発表した2025年10月の「特定産業月次総合調査」(MISSI)によると、同月の工業生産額指数（VaPI）は前年同月比で1.7％上昇、工業生産量指数（VoPI）は1.4％上昇だった。前年同月を上回るのは共に3カ月連続となる。

　調査対象は1155社で、うち667社が期日までに回答した。全22業種のうちプラスは生産額が15業種、生産量が13業種。額・量とも医薬品が20％超の上昇となり、業種別で上昇幅が最も高かった。主力の電子は生産額が16.8％上昇、生産量が18.0％上昇で、共に前月から伸びが大きく加速した。また、皮革製品は額・量とも2割近い伸びを維持している。

　一方、マイナスの業種では化学品が額・量とも約24％の低下となり、下げ幅が最大だった。次いで下げ幅が大きいベースメタルは額が22.5％低下、量が23.6％低下で、共に前月から下落幅が拡大した。

　10月の設備稼働率は77.5％となり、前年同月比で1.3ポイント上昇、前月比で0.3ポイント上昇。22業種の全てで稼働率が65％を超え、コークス・石油精製品（82.0％）などが高かった。稼働率が90％を上回る企業は全体の33.3％を占めた。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。