マレーシア統計局が19日発表した貿易統計によると、2025年10月の輸出額は前年同月比15.7％増の1483億2170万リンギ（約5兆5530億円）だった。前年同月を上回るのは4カ月連続。主力の電気・電子製品（26.5％増）の伸びが加速し、全体をけん引した。全体の輸入額は11.2％増の1293億2700万リンギ、貿易収支は189億9470万リンギの黒字だった。

　電気・電子製品の輸出は13カ月連続のプラスとなる。米国（12.2％減）向けが落ち込んだものの、シンガポール（44.0％増）向けが大きく拡大した。電気・電子のほかは、機械・部品（17.0％増）やパーム油（23.9％増）、光学・科学機器（31.6％増）も2桁のプラスだった。一方、石油製品（8.1％減）は2カ月ぶりにマイナス転換。また、24年秋ごろに米国向けが大きく伸びていたゴム製品（10.1％減）は足元で低迷している。

　主要国・地域への輸出では、上位10カ国・地域のうち2番目に大きい米国（2.6％減）を除く9カ国・地域がプラス。最大のシンガポール（27.2％増）は2桁増を維持し、3番目の中国（7.5％増）は前月から伸びが加速した。日本（6.6％増）は前月のマイナスからプラス転換した。

　輸入は品目別で最大の電気・電子製品（30.6％増）が2カ月連続のプラスで、前月から伸びが加速。一方、鉄鋼（21.9％減）は足元で落ち込みが続いている。国別では全体の4分の1近くを占め最大の中国（34.7％増）が大きく拡大。日本（12.7％増）は2カ月連続のプラスだった。

　1～10月の累計は、輸出額が前年同期比6.0％増の1兆3187億5530万リンギ、輸入額が4.8％増の1兆1937億3650万リンギ、貿易収支が1250億1880万リンギの黒字だった。


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