シンガポール経済開発庁（EDB）が26日発表した2025年10月の鉱工業生産指数（19年＝100）は172.4となり、前年同月比で29.1％上昇した。前年同月を上回るのは2カ月連続。上昇幅は10年10月以来、15年ぶりの大きさとなった。医薬品の好調でバイオ医療（89.6％増）が大きく伸びたほか、主力の電子製品（26.9％増）も伸びが加速した。全体の指数は季節調整済みの前月比では11.5％上昇し、2カ月連続のプラスだった。

　6分野のうち一般製造（5.6％低下）を除く5分野が前年同月比で上昇した。バイオ医療ではバイオ製品や医薬品有効成分の増産で医薬品（122.9％上昇）が急伸。医療機器の輸出需要も好調だった。

　電子はサーバー関連製品の生産拡大で情報通信機器・消費者電子機器（155.6％上昇）の大幅上昇が続いている。半導体（17.0％上昇）も伸びが加速した。また、コンピューター周辺機器・データ記憶装置（0.5％上昇）は6カ月ぶりにプラス転換した。精密エンジニアリング（12.2％上昇）は、半導体装置などの生産増で3カ月ぶりにプラス転換した。

　一般製造は紙容器やココア製品、ベーカリー製品などの落ち込みで10カ月連続の前年割れを記録。ただ下げ幅は前月から縮小した。


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