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  ニュース     2025/01/06 20:53

シンガポール:フィリピン配電最大手が水素発電所、29年に稼働 無料記事

 フィリピン配電最大手のマニラ電力(メラルコ)は6日、シンガポール西部のジュロン島に水素燃料対応のガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所を建設すると発表した。出力は600メガワット(MW)以上とする計画。2029年1月にも商業運転を開始する。

 発電部門メラルコ・パワージェン(Mジェン)の現地法人パシフィックライトパワーが同国エネルギー市場監督庁(EMA)から事業権を得た。EMAは、電力需要の拡大に対応するため発電事業を募集し、提案された6件の中からパシフィックの事業を選んだとしている。

 パシフィックはBOO(建設・所有・運営)方式で開発し、「Hクラス」と呼ばれるガスタービンを設ける。二次電池電力貯蔵システム(BESS)を併設して一体的に運営する計画。水素の混焼率は30%以上とする方針で、将来は100%を目指す。

 EMAは電力需要の伸びが今後加速すると予測。先進製造業やデジタル経済などの分野の成長を背景に、今後6年間はピーク時需要が年平均3.7~5.7%のペースで成長すると見込む。23年までの10年間の成長率は年平均1.5%だった。

 パシフィックは現地で2014年からガス火力発電所(830MW)を操業している。また、短時間で起動できる「ファストスタート発電ユニット」(100MW)の建設を進めており、今年第2四半期にも稼働させる。


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