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  ニュース     2024/12/04 20:56

ベトナム:韓国サムスンの4工場、1~9月は増収減益 無料記事

 韓国サムスン電子が発表した2024年1~9月の決算書で、ベトナムにある4工場が前年同期比3.3%増収、23.6%減益だったことが分かった。売上高は63兆8210億ウォン(約6兆7520億円)で、同社の世界全体の売上高に占める割合は28%だった。一方、税引き後利益は4兆1810億ウォンに縮小した。ザ・インベスターが3日付で伝えた。

 各工場を運営する現地法人の業績をみると、グループ最大級のスマートフォン工場を北部タイグエン省に構えるサムスン電子ベトナム・タイグエン(SEVT)は、売上高が9.6%増の18兆4110億ウォン、税引き後利益が14.3%減の2兆105億ウォン。サムスンが各国に持つ子会社の中で売上高が米国のサムスン電子アメリカとサムスン・セミコンダクターに次いで3番目に多かった。

 北部バクニン省にスマホ工場を持つサムスン電子ベトナム(SEV)は、売上高が6.2%増の17兆495億ウォン、税引き後利益が19.4%増の1兆3070億ウォン。また、同省でディスプレー工場を操業するサムスンディスプレイ・ベトナム(SDV)は、売上高が11.0%減の15兆487億ウォン、税引き後利益が41.7%減の6327億ウォンだった。

 ホーチミン市で家電を製造するサムスン電子ホーチミンCEコンプレックス(SEHC)は売上高が12.1%増の5兆3116億ウォンに拡大。一方、税引き後利益は2308億ウォンで半分近くに縮小した。

 サムスンの世界全体の売上高は17.7%増の1600億米ドルで、税引き後利益は3倍近い189億米ドル。ロイター通信によると、AI(人工知能)の普及に伴う高帯域メモリ(HBM)の需要拡大と価格上昇で、半導体部門の業績がとりわけ好調だった。

 同社はベトナムに08年に進出。製造だけでなく研究開発(R&D)の重要拠点と位置付けており、累計で228億米ドルを投資しているほか、このほどSDVが18億米ドルの追加投資認可を受けた。23年の4工場の業績は、売上高が前年比11.8%減の81兆1467億ウォン、税引き後利益が13.1%減の5兆2631億ウォンだった。


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