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  ニュース     2024/07/09 20:58

タイ:中国・五菱とEVプライマス、EV組立工場を8月稼働 無料記事

 マルチブランドの自動車を輸入販売するEVプライマスは8日、中国自動車メーカーの上汽通用五菱汽車(SGMW)との協力で東部チョンブリ県に組立工場を建設しており、今年8月にも生産を開始すると発表した。投資額は2億バーツ(約8億8000万円)超で、年産能力は1万台。同日発売したSGMWの小型電気自動車(EV)「ビンゴ」などを国内向けに生産する。
 レムチャバン工業団地に工場を設ける。昨年末に着工し、現在の進ちょく率は90%以上。五菱にとって東南アジアで2カ国目の工場で、同社はタイで部品開発も行うとしている。
 同社には、中国自動車最大手の上海汽車集団(SAICモーター)と米ゼネラル・モーターズ(GM)、中国の広西汽車集団が出資。東南アジアではインドネシアの首都東郊で2017年から工場を操業し、ビンゴなどの右ハンドル車を生産している。24年1~6月の生産台数は前年同期比7.3%増の1万2240台だった。
 一方、EVプライマスは、中国から輸入する北京宏瑞汽車科技の小型EV「ボルト・シティーEV」(中国名「小虎」)を22年に発売してEV市場に参入。現在はインドネシアからの輸入で五菱の小型EV「エアev」も販売している。ショールームの数は全国で30カ所を超える。工場建設を巡っては、建設地を3度変更した後、昨年末にレムチャバン工業団地への建設を表明した。補助金交付と減税を柱とする政府のEV振興策の適用を受けているため、国内生産が義務付けられている。
■EV「ビンゴ」は46万バーツから
 EVプライマスは同日にビンゴの発売を発表した。インドネシアからの輸入で、最低価格は45万9000バーツに設定。最初の1000台は特別価格として4万バーツ値下げする。地元紙によると、年内に2000台の販売を目指す。
 同モデルは容量31.9キロワット時(kWh)のリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を搭載し、最高時速は120キロメートル。1回の充電で333キロメートル走行できるとしている。AC(交流)式の充電に対応する「SR(AC)」と、DC(直流)式に対応する「SRD(DC)」の2タイプを投入した。
 インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)の集計によると、同モデルのタイ向け輸出は24年3月に始まり、3~5月の輸出台数は完成車が42台、完全組み立て部品(CKD)が32台だった。


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