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  ニュース     2021/06/13 20:59

マレーシア:台湾鴻海がDNexに5%出資、EV向け半導体確保へ 無料記事

【亜州ビジネス編集部】電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手の台湾・鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)は10日、マレーシアの情報技術(IT)サービス企業、ダガン・ネクスチェンジ(DNex)の株式5.03%を取得したと発表した。シンガポール子会社を通じて1億800万リンギ(約28億7000万円)を出資。11日付台湾・経済日報は鴻海の狙いについて、DNex傘下の8インチウエハーファウンドリー(受託生産会社)、シルテラ・マレーシアへの間接出資を通じて、注力する電気自動車(EV)事業向けの半導体を確保することと指摘した。
 鴻海は今年、シルテラ買収を巡ってDNexと競合した。しかし、中国の民営半導体ファンド、盛世投資(CGPインベストメント)と組んだDNexが3月に買収に成功。鴻海の劉揚偉・董事長はその際に「買収とは異なる手法で提携する可能性がある」と発言しており、今回、出資を通じての影響力行使を選択した形だ。鴻海の半導体分野における豊富な事業経験はDNexにとっても有益とみられる。
 シルテラは1995年設立。北部ケダ州クリムに8インチ工場を構える。業績低迷が続き、債務超過に陥ったことで、親会社のマレーシア政府系投資会社カザナ・ナショナルが売却入札を実施。DNexと盛世投資の連合が落札した。


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