シンガポール経済開発庁（EDB）が24日発表した2020年6月の鉱工業生産指数（19年＝100）は98.1となり、前年同月比で6.7％下落した。下落は2カ月連続。新型コロナウイルス対策の移動制限の影響で輸送エンジニアリング（33.9％下落）が低迷した他、医薬品（30.7％下落）が前年同月の急伸の反動などで大きく落ち込んだ。
　輸送エンジニアリングでは、外国人労働者の移動制限で造船業の作業が停滞し、海洋エンジニアリング（53.5％下落）が急落。保守整備の需要が減った航空宇宙（23.0％下落）も振るわなかった。医薬品はバイオ製品の生産量が減少。海外からの受注が停滞した化学（12.1％下落）も落ち込んだ。
　一方、主力の電子（17.4％上昇）は好調。第5世代（5G）通信やクラウドサービスの需要の伸びに支えられ、半導体（26.0％上昇）が大きく上昇した。また、半導体装置の生産増で精密エンジニアリング（9.1％上昇）は2カ月ぶりのプラスに転じた。


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