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  ニュース     2021/01/06 20:55

シンガポール:公債発行枠を拡大、短期財務証券の発行も可能に 無料記事

 国会は5日、公債発行枠の拡大を承認した。国債発行枠は6900億シンガポールドル(約53兆8141億円)から9600億シンガポールドルに、財務証券発行枠は600億シンガポールドルから1050億シンガポールドルに引き上げられた。

 ローレンス・ウォン第2財務相の趣旨説明によると、財政赤字を補うための枠の拡大ではなく、市場開発、市場操作ニーズのためで、調達した資金は投資に回し、歳出には利用しない。

 以前の財務証券枠は発行残高が上限に達しており、国債発行枠も年央には上限に達する見通しで、この先5年間の需要増に対応するには枠の拡大が必要だという。

 国債は債務市場の発展と、高品質の流動資産の金融機関への提供が目的で、特別国債はCPF(中央積立基金)の投資ニーズを満たすために発行する。ほかに、個人向け国債としてシンガポール貯蓄債がある。財務証券の発行は短期投資商品に対する市場の需要を満たすためで、短期債務市場の育成につなげる。

 政府は25年の国債発行残高を9600億シンガポールドルと見込んでいる。増加分(2700億シンガポールドル)のうち74%はCPF向け発行になる予定だ。

 一時的な資金の流れの不具合を調整するための臨時財務証券の発行も今回承認された。発行枠は100億シンガポールドルの予定で、満期6カ月未満の短期債券とされる。

(提供:AsiaX http://www.asiax.biz


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