【亜州ビジネス編集部】DRBハイコム傘下の国産車メーカーであるプロトンは3日、2020年の販売台数が前年比8.8％増の10万9716台だったと発表した。市場シェアは21.1％で、前年から4.4ポイント上昇。新型コロナウイルス禍で生産と流通に支障を来たした時期もあったが、市場全体が13％縮小する中、モデルチェンジした主力車種の販売が好調でプラス成長となった。
　車種別では、Cセグメントスポーツ多目的車（SUV）「X70」が2万1944台、Bセグメントセダン「ペルソナ」が2万3917台、Cセグメント多目的車（MPV）「イグゾラ」が5849台で、それぞれの部門で国内市場トップだった。Aセグメントセダン「サガ」は4万6527台。モデル別で最多となり、この部門では国内2位だった。20年10月末に発売したBセグメントSUV「X50」は3787台で、この部門で3位だった。
　20年の輸出は49.8％増。ケニアの組立工場が年末に完成し、サガの現地生産を開始したことで部品輸出が増えた。20年末にはエジプトとバングラデシュでサガの販売を開始したほか、ブルネイではX50を投入するなど輸出攻勢を強めた。21年はパキスタンの組立工場が開所する予定で、サガとX70の販売を輸入車から現地生産車に切り替える。
　リ・チュンロン最高経営責任者（CEO）は、新型コロナで2カ月以上も生産と販売に支障を来たしたが、株主である中国の吉利汽車とDRBハイコムの支援もあり、感染対策を講じながら効率的に生産再開にこぎ着けたとコメント。21年もあらゆる側面において改善努力を行うとしている。


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