中国の高性能金属メーカー、江蘇隆達超合金（シンダ）は、ジョホール州に航空機部品などの工場を建設する。現地子会社のシンダ・スーパーアロイを通じて9億リンギ（約306億円）を投資する計画。マレーシアの高性能素材分野で最大級の外国直接投資（FDI）の一つになるという。国営ベルナマ通信などが13日付で伝えた。

　複数の工期に分けて建設する計画で、第1期は2億5000万リンギを投資する。開所時期など詳細は明らかでないが、金属工学や材料技術、品質管理などの分野で200人超の高度人材を雇用する。

　工場では航空機のジェットタービンブレードのほか、発電所や原子力設備、医療機器などに使用されるニッケル系超合金、チタン、耐熱特殊金属などを製造する。高温環境に耐える素材として国際競争力があり、現地の先端金属産業の強化につながると期待される。

　ジョホール州のリー・ティンハン投資・貿易・人材開発委員長は、「隆達の進出は、関連企業の誘致や川上・川下の産業投資を呼び込む起爆剤になる」と述べている。


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