複合企業DRBハイコム傘下の国民車メーカー、プロトンはこのほど、国内の主要サプライヤー6社が中国の自動車部品メーカーと提携し、次世代車両向けの高度部品の現地調達を加速すると発表した。4社が合弁会社を設立し、2社は技術協定を締結。先進運転支援システム（ADAS）やブレーキ、照明、空調などの部品について、国内での開発・生産体制を構築する。ポールタンなどが25日付で伝えた。

　ADASでは、地場デルロイド・テクノロジーが知行科技（イモーション）と合弁を組み、プロトンの新型セダン「AMA01」向けのシステムを開発する。知行科技はプロトンに出資する中国の吉利汽車や、吉利傘下の高級新エネルギー車（NEV）ブランド「ジーカー（極コク）」、スウェーデンのボルボ・カーなどにも供給実績がある。

　ブレーキシステムは、地場PEPSマレーシアと三力汽車配件（サンリー）が共同開発し、AMA01やスポーツ多目的車（SUV）「X50」「X70」「X90」に搭載する。中国でブレーキ部品を製造し、マレーシアで組み立てを行う。

　照明システムについては、地場JHMコンソリデーションが広州徳鎧汽車配件（デカイ）と昨年に合弁会社を設立済み。空調については地場トリリオン・スピードが浙江銀輪機械（インルン）と合弁を組む。

　また技術協定では、地場SHJインテリアが長春富晟集団（フォーソン）と、内装部品の生産技術と研究開発（R&D）拠点の整備で連携する。また地場センソー・エレクトロニクスと福瑞泰克智能系統（フリーテック）は、ADASの死角検知や車線変更支援機能を共同開発する。

　プロトンの代表者は、「高度部品は車両性能の中核をなす存在で、国内での開発・調達によってコスト競争力を高める」と述べ、国内のサプライヤーやR&D人材の能力向上にもつなげたいとしている。


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