政府系の複合企業ケッペルは17日、米デル・テクノロジーズと戦略提携し、アジア向けの高効率データセンター（DC）と次世代AI（人工知能）プラットフォームの共同開発に乗り出すと発表した。シンガポールやマレーシア、ベトナムなど成長市場を中心に、投資や技術導入を進める。

　ケッペルはエネルギーや不動産、接続インフラに強みを持ち、デルは技術力や広範な法人顧客ベースを持つ。両社の協業により、信頼性や安全性、効率性を兼ね備えたデータセンターをアジアの主要拠点に展開する計画で、再生可能エネルギーや独自のグリーン技術も導入する。

　さらに医療や金融、製造、小売り、通信など各産業向けのAIプラットフォームを共同開発し、競争力のあるソリューションでデジタル変革を加速させる方針。ケッペル傘下のICT（情報通信技術）企業であるアジアパックも参画し、クラウド統合やインフラ管理、デジタル変革でコンサルティングサービスを提供する。

　ケッペルは米アマゾン・ウェブ・サービス（AWS）とも包括協定を結んでおり、データセンターや海底ケーブル、再生可能エネルギー分野で協力している。デルとの新たな提携により、デジタルエコシステムをさらに拡充し、アジアで存在感を強める狙い。


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