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  ニュース     2025/07/10 20:55 NEW!!

アセアン:カンボジアの1~6月投資認可額、8割増の58億ドル 無料記事

 カンボジア開発評議会(CDC)によると、2025年上半期に投資認可した事業の数は前年同期比96%増の373件、認可額は77%増の58億米ドルに達した。投資の約3分の2は製造業を中心とする工業分野に集中。雇用創出数は25万5000人を見込む。8日付クメールタイムズなどが伝えた。

 分野別の投資額は、工業・製造業が42億米ドルで最多。ほかは農業が1億3000万米ドル、観光業が2000万米ドル、その他(インフラなど)が15億米ドルだった。特別経済区(SEZ)外では再生可能エネルギーや畜産、金属加工、複合リゾートの開発が目立ち、SEZ内ではタイヤ製造や自動車組み立て、医療機器製造などの案件が認可された。

 投資元をみると、中国が56.2%を占め、次いでカンボジア(29.8%)、シンガポール(7.7%)、ベトナム(3.0%)の順に多かった。英領バージン諸島やケイマン諸島、サモア、英国、米国、韓国からの投資もあった。

 地域別では、首都近郊のコンポンスプー州が92件で最多。これに南東部スバイリエン州(85件)、プノンペン(40件)、南西部ココン州(38件)、南部タケオ州(37件)、南部アシアヌーク州(32件)、首都近郊カンダル州(25件)と続いた。認可件数のうち、216件がSEZ外、157件がSEZ内に立地する。

 CDCの第一副議長を務めるスン・チャントル副首相は、政治経済の安定、法制度の整備、オンライン投資申請制度の導入などが投資拡大の要因と説明。オンライン窓口については、「民間と政府の物理的接点を減らすことで、透明性向上と汚職防止にもつながる」と述べた。

 カンボジア商工会議所のリム・ヘン副会頭は、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)のほか、中国や韓国、アラブ首長国連邦(UAE)との自由貿易協定(FTA)、欧米の特恵関税制度が外国直接投資(FDI)拡大を後押ししていると述べている。


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