マレーシア統計局は18日、2025年第2四半期の国内総生産（GDP、1次速報）成長率が前年同期比4.5％だったと発表した。前四半期の4.4％を上回り、4四半期ぶりに伸びが加速。輸出は世界経済の減速や貿易摩擦の影響で振るわなかったものの、内需が成長をけん引した。

　現時点で利用可能な各種統計に基づいて推計したもので、詳細な2次速報は8月15日に公表する。

　産業別の成長率は、建設業が11.0％と6四半期連続で2桁成長を記録。非住宅建築や特殊工事の需要が引き続き旺盛だった。製造業は3.8％で、前四半期（4.1％）から減速したが、電気・電子・光学製品や、パーム油など天然油脂、食品加工分野が成長を支えた。

　サービス業は5.3％で、前四半期（5.0％）から伸びが加速。卸小売り、運輸・倉庫、ビジネスサービスがけん引した。農業は2.0％と、パーム油の増産を背景に前四半期（0.6％）から伸びが加速した。鉱業はマイナス7.4％と4四半期連続のマイナス。全てのサブセクターで生産が減少した。

　モハメド・マヒディン統計局長は、ラマダン（断食月）明けと犠牲祭の季節的な消費増に加え、公務員の賃上げや現金給付が個人消費を下支えしたと指摘。労働市場は引き続き安定しており、インフレ率も低水準を維持していると説明した。


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