フィリピン統計庁（PSA）が9月30日発表した2025年8月の貿易統計（速報値）によると、輸出額は前年同月比4.6％増の70億6360万米ドルだった。前年同月を上回るのは8カ月連続。主力の電子製品（8.5％増）が堅調に伸びている。ただ米国が関税を引き上げる中で輸出全体、電子とも前月までの2桁増からは減速した。全体の輸入額は4.9％減の106億430万米ドル。貿易赤字は35億4080万米ドルだった。

　輸出上位10品目のうち7品目で前年同月を上回った。電子は4カ月連続のプラス。輸出全体の4割を占める半導体（12.0％増）が2桁増を維持したほか、医療機器（45.1％増）や車載用電子製品（29.1％増）が大きく拡大した。電子以外では金（153.4％増）や、銅鉱とニッケル鉱を中心とする「その他鉱物製品」（41.2％増）も伸びが大きかった。

　主要品目の輸入額は、最大の電子製品（11.7％増）が引き続き拡大する一方、鉱物性燃料や穀物・調製品が前年割れとなった。国別では全体の3割弱を占め最大の中国（14.1％増）がプラスだった一方、日本（12.2％減）は落ち込んだ。

　1～8月は輸出額が前年同期比12.6％増の557億80万米ドル、輸入額が5.1％増の880億7870万米ドル、貿易収支が323億7790万米ドルの赤字だった。輸出のうち電子製品は7.4％増だった。


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