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  ニュース     2025/09/01 19:59 NEW!!

マレーシア:独DHL、首都空港内に医薬品向け低温倉庫開設 無料記事

 独物流大手DHLは、クアラルンプール国際空港(KLIA)の自由貿易区内に医薬品向けの低温物流施設を開設したと発表した。15~25度と2~8度の両温度帯に対応する保管エリアを設けており、医薬品・生命科学分野の物流でDHL独自の「エアGxP認証」と国際航空運送協会(IATA)の「CEIVファーマ認証」を取得している。

 施設の延べ床面積は約3530平方メートル。温度帯が異なる保管エリアを複数設け、リアルタイムの温度監視システムやセキュリティーシステムを完備した。さらにKLIA内で初めて冷蔵機能付きトラックによる輸送を開始し、低温物流の一貫性や医薬品の適正流通規範(GDP)の順守性を確保した。

 現地では専門研修を受けた生命科学の専門家が業務を担う。医薬品物流に関する国際水準の研修制度を整備し、高度な専門性を維持。環境面でもフロン排出を抑制した素材や省エネ機器を導入し、環境負荷の低減に取り組む。

 アジア太平洋地域のヘルスケア物流市場は急成長が見込まれており、2022年の176億米ドル規模から30年には295億米ドル規模へ拡大するとの予測が出ている。こうした中でDHLは、生命科学とヘルスケアを戦略的成長分野に位置付け、域内で5億ユーロ(約860億円)を投資する意向。シンガポールや東京、中国上海市などを結ぶ広域ネットワークを構築する。


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