マレーシア統計局が10日発表した2025年8月の鉱工業生産指数（IPI）は、前年同月比で4.9％上昇した。前年同月を上回るのは20カ月連続。上昇幅は前月を上回り、3カ月連続で加速した。ただ電子製品など製造業は伸びが減速した。

　産業別では3分野のうち鉱業（16.8％上昇）の伸びが前月から加速し、全体をけん引した。製造業（2.8％上昇）は20カ月連続のプラスだったものの、前月からは鈍化。電力（1.6％上昇）は横ばいだった。

　製造業では輸出型産業（2.3％上昇）、内需型産業（3.8％上昇）とも前月の伸びを下回った。輸出型では主力の電子製品（6.7％上昇）が減速し、内需型では自動車（5.1％低下）が3カ月ぶりの前年割れとなった。

■製造業売上高は2.7％増

　統計局が同日発表した8月の製造業売上高は、前年同月比2.7％増の1682億5600万リンギ（約6兆700億円）だった。プラスは20カ月連続。全7業種のうち4業種で前年同月を上回った。うち電子製品（3.8％増）を含む電気・電子製品（3.7％増）は前月から伸びが鈍化。また、輸送機器（0.3％減）では自動車（1.9％減）が3カ月ぶりに前年を割り込んだ。

　製造業の従業員数は1.0％増の240万1506人。支払われた労賃は1.8％増の82億6200万リンギ（1人当たり3440リンギ）だった。


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