電子計測器や大型スキャナーなどを製造する独ローデ・シュワルツは10月29日、ジョホール州に工場を設けると発表した。アジアで製造・事業拠点の拡大を図る戦略の一環。2027年第1四半期にも稼働を開始し、精密電子機器などを製造する。ザ・エッジが同日付で伝えた。

　工業団地「セナイ・エアポートシティー（SAC）」内の貸工場に入居する。工場は産業用不動産を手掛けるシンガポールのイコールベースが開発するもので、敷地面積は1万9500平方メートル、延べ床面積は9300平方メートル。建屋内に倉庫スペースも設ける。

　環境に配慮したカーボンニュートラル（温暖化ガス排出実質ゼロ）型の製造施設とする。アジアでの製造・事業拠点の拡大を図るとともに、マレーシア政府が「第4次工業化基本計画（NIMP2030）」で掲げる高付加価値・技術集約型産業の育成方針にも沿うとしている。

　ローデ・シュワルツは、電子計測器や大型スキャナー、電波装置の製造や、サイバーセキュリティー用ソフトウエアの開発・販売などを手掛ける。ジョホールに工場を設けることで自社の長期的な成長と地域社会への貢献を実現できるとしている。


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