【亜州ビジネス編集部】香港商務経済発展局の邱騰華（エドワード・ヤウ）局長は21日の記者会見で、22日からシンガポールとの間で開始を予定していた「トラベルバブル」について、実施を2週間先送りすると発表した。「トラベルバブル」とは、両地域が認める新型コロナウイルス検査で陰性との結果を得るなど一定の条件を満たした旅客に対し、渡航目的を制限せず、強制隔離なしで両地域間での移動ができるようにするスキーム。延期の理由について邱局長は、香港で感染者が再び増加していることを挙げた。

　香港政府によると、21日の新規感染者は43人。直近3カ月余りで最多を記録した。うち域内感染者は36人。累計の感染者数は5560人となった。

　なお、「トラベルバブル」の利用者は専用の航空便を利用する。まずは1日当たり両地域から各1便を運航し、1便当たり最大200人が搭乗できる。同制度を香港発で利用する場合、出発前72時間以内のウイルス検査で陰性であることや、14日内にシンガポール以外の国・地域に滞在していないことなどが条件。香港に戻った際に検査を受ける必要もある。


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