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  ニュース     2025/09/04 20:58 NEW!!

シンガポール:25年GDP予測、2.4%増に上方修正=金融庁調査 無料記事

 シンガポール金融管理庁(MAS)が3日発表した2025年9月版の民間エコノミスト調査によると、25年の実質国内総生産(GDP)成長率の予測(中央値)は前年比2.4%だった。前回調査(6月)の1.7%から0.7ポイント上方修正。第2四半期の成長率が予想を上回ったことなどが反映された。

 今回のアンケート調査はエコノミストとアナリストの25人を対象に8月12日に送付。20人から回答を得た。これに基づくと、25年の成長率が2.0~2.4%に収まる確率が約36%で最も高く、次いで2.5~2.9%が30%超となっている。前回調査では1.5~1.9%に収まる確率が36%で最も高く、1.0~1.4%が20%超で続いていた。

 25年の成長率予測を産業別に見ると、5業種のうち宿泊・外食サービスのみが0.5%と低調(前回1.5%)となった一方、製造業は0.8%(前回マイナス0.3%)とプラスに転じた。建設は4.7%(同3.3%)、卸小売業は2.9%(2.2%)に上方修正された。金融・保険は3.3%で横ばいとなっている。

 25年の予測はほか、インフレ率が0.9%、個人消費の伸びが3.1%、失業率が2.2%で、いずれも前回から横ばいだった。一方、輸出額(石油と再輸出を除くNODX)は2.2%(前回は1.0%)に上方修正された。

 なお貿易産業省は8月、25年のGDP成長率見通しを従来の0.0~2.0%から1.5~2.5%へ引き上げた。25年第2四半期のGDP成長率(確定値)が前年同期比4.4%、上半期が4.3%と、同省の想定を超えた好調さを踏まえた。上半期の好調については、米国による相互関税の90日間停止措置で第2四半期に前倒し出荷が発生したことが主因だったと分析。一方で下半期については、前倒し需要の喪失と関税発効で主要貿易相手国の成長が減速し、輸出依存度が高い部門の伸びが鈍ると慎重な見方を示している。


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