【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が11日発表した2023年10月の鉱工業生産指数（IPI）は、前年同月比で2.7％上昇した。前年同月を上回るのは3カ月ぶり。前月にマイナスだった鉱業がプラス転換し、指数全体をけん引した。製造業は自動車などの伸びで2カ月連続のプラスとなった。
　産業別では鉱業（8.7％上昇）と製造業（0.9％上昇）、電力（5.8％上昇）がそろってプラス。製造業では前月と同様に輸出型産業（1.5％低下）が落ち込み、内需型産業（6.7％上昇）は上昇した。
　製造業では7分野のうち輸送機器（7.2％上昇）など5分野がプラス。国内新車販売が好調に推移する中、輸送機器に含まれる自動車（10.6％上昇）の伸びが前月から加速した。一方、主力の電気・電子製品（2.0％低下）と石油・化学・ゴム・プラスチック（0.1％低下）はマイナス。電気・電子では電子（4.3％低下）が5カ月連続の前年割れとなった。
■製造業売上高1％減
　統計局が同日発表した23年10月の製造業売上高は、前年同月比1.4％減の1566億7500万リンギ（約4兆8700億円）だった。前年同月を下回るのは5カ月連続だが、下げ幅は前月から縮小。7分野のうち輸送機器（15.1％増）など5分野がプラスで、電気・電子製品（2.7％減）と石油・化学・ゴム・プラスチック（9.5％減）の2分野が落ち込んだ。
　製造業の従業員数は2.5％増の237万8238人。支払われた労賃は3.4％増の81億4600万リンギ（1人当たり3425リンギ）だった。


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