【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が8日発表した2023年6月の鉱工業生産指数（IPI）は、前年同月比で2.2％低下した。前年同月を下回るのは2カ月ぶり。電気・電子を含む製造業が再びマイナスに転じた。

　産業別では製造業（1.6％低下）と鉱業（6.4％上昇）が共に2カ月ぶりのマイナス。一方、電力（2.8％上昇）は2カ月連続でプラスを維持した。

　製造業では内需型産業（4.1％上昇）が上昇したものの、輸出型産業（3.9％低下）が落ち込んだ。7分野のうち5分野がプラスで、残りの石油・化学・ゴム・プラスチック（4.6％低下）と主力の電気・電子製品（3.6％低下）がマイナス。電気・電子は電子製品（4.0％低下）の落ち込みが響いた。一方、食品・飲料・たばこ（2.9％上昇）や輸送機器（1.7％上昇）は生産が拡大した。ただ、輸送機器のうち自動車（0.2％低下）は小幅ながらマイナスだった。

■製造業売上高4％減

　統計局が同日発表した23年6月の製造業売上高は、前年同月比4.0％増の1474億2700万リンギ（約4兆6000億円）だった。前年同月を下回るのは2カ月ぶり。7分野のうち食品・飲料・たばこ（14.6％減）と石油・化学・ゴム・プラスチック（12.4％減）の2分野で落ち込んだ。一方、電気・電子製品（4.3％増）や自動車を含む輸送機器（8.9％増）は増加した。

　製造業の従業員数は2.1％増の234万5574人。支払われた労賃は3.0％増の80億リンギ（1人当たり3432リンギ）だった。


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