【亜州ビジネス編集部】中国のリチウム電池メーカー、恵州億緯リ能股フン（EVEエナジー、リはかねへんに里）は、電動バイクや電動工具向けの円筒形電池を製造する工場をケダ州クリムに建設する。マレーシア投資開発庁（MIDA）が12日発表したもので、投資額は4億2230万米ドル。工場建設を請け負うペマジュ・ケラン・ラマとこのほど覚書（MOU）を交わした。
　EVEにとり世界53カ所目の工場で、600人を雇用する。電池はマレーシア国内や東南アジアで電動バイクや電動工具のメーカーに供給。同社が2018年に電池供給を始めた独ボッシュの現地法人の代表者は、「EVEがマレーシアに進出したことで、現地で安定したサプライチェーン（供給網）を構築できる」と歓迎している。
　EVEは01年設立。使い切りのリチウム電池では中国のトップ企業で、世界でもトップブランドの一つとなっている。
　なお同社は21年、電池原料の開発に向け、インドネシアの北マルク州でニッケル酸化鉱の湿式製錬事業に20億8000万米ドルを投資すると発表。中国ステンレス大手、青山控股集団の傘下企業などと合弁で推進するもので、年12万トンのニッケルと1万5000トンのコバルトの生産を見込む。


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