鉄鋼大手のホアファット・グループ（HPG）は6日、熱延鋼板（HRC）の累計生産量が1000万トンに達したと発表した。2020年5月の生産開始から4年で達成。特性やサイズなどで顧客の要望に対応しながら生産を増やしている。
　中部クアンガイ省の一貫製鉄所「ホアファット・ズンクアット・コンプレックス」内で製造する。年産能力は300万トン。外部への販売は20年第4四半期に開始した。低炭素鋼や中炭素鋼、耐候性鋼などさまざまな特性のHRCを製造しており、サイズは厚さ1.2～19ミリメートル、幅700～1650ミリメートルが可能。1.5ミリメートル以下の製造は、この1年で導入した新設備で可能になった。
　出荷先を広げており、23年には欧州連合（EU）の安全認証「CEマーク」を取得して低炭素鋼や中炭素鋼を輸出。耐候性鋼は自社の新事業であるコンテナ製造にも生かしている。
　ホアファット・グループの鉄鋼年産能力は850万トン。ビレットと建築用鋼材が計550万トン、HRCが300万トンとなっている。現在はホアファット・ズンクアット・コンプレックスの第2期開発を進めており、25年第1四半期に最初の生産ラインを稼働し、同年第4四半期に全て稼働する。これによりHRCの年産能力を560万トン増やし、全体で1400万トンに引き上げる。


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