【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が9日発表した2023年3月の鉱工業生産指数（IPI）は、前年同月比で3.1％上昇した。前年同月を上回るのは19カ月連続。ただ、前月（3.5％上昇）からは伸びが鈍化した。製造業が減速したほか、電力がマイナスに転じた。
　産業別では製造業（4.1％上昇）が20カ月連続のプラスだったものの、前月（4.8％上昇）の伸びを下回った。電力（0.3％低下）は2カ月ぶりの前年割れ。一方、鉱業（0.8％上昇）は原油のけん引で2カ月ぶりのプラスとなった。
　製造業では7分野のうち家具・紙製品・印刷（4.8％低下）を除く6分野で指数が上昇。食品・飲料・たばこ（7.6％上昇）が最も伸び、主力の電気・電子製品（6.4％上昇）と輸送機器（6.4％上昇）がこれに続いた。電気・電子に含まれる電子製品（0.2％上昇）は小幅ながら2カ月連続のプラスを確保。輸送機器では、新車販売の拡大が続く中で自動車（9.8％上昇）が好調に推移している。
■製造業売上高8％増
　統計局が同日発表した23年3月の製造業売上高は、前年同月比8.0％増の1561億9400万リンギ（約4兆7300億円）だった。前年同月を上回るのは34カ月連続。7分野すべてがプラスとなり、輸送機器（14.6％増）と電気・電子製品（12.7％増）は2桁増だった。
　製造業の従業員数は2.8％増の235万人。支払われた労賃は4.2％増の81億7000万リンギ（1人当たり3475リンギ）だった。


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