【亜州ビジネス編集部】ファウンドリー（半導体の受託生産）世界4位の米グローバルファウンドリーズ（GF）は26日、ペナン州に新拠点を開設したと発表した。スキルの高いエンジニアら300人を雇用し、GFが世界に持つ工場を24時間体制で遠隔から支援する。
　インダストリー4.0（第4次産業革命）技術やGFが持つ独自の生産管理システムを通じて、シンガポールや欧米に持つ工場を遠隔支援する。生産の安定化を図るとともに、工場間の生産バランスを最適化し、サプライチェーン（供給網）全体の効率を高める。
　GFのケイ・チャイ・アン最高経営責任者（CEO）は、ペナンでは半導体産業が急成長しており、現地政府の後押しが強く、優秀な人材も多いことから拠点設置を決めたと説明した。
　マレーシア政府は、世界の半導体生産に占める同国の割合を現在の13％から2030年には15％に引き上げたい考え。ペナン州は海外からの投資を呼び込むため、さまざまな優遇策を講じている。
　なおGFはシンガポールで今月12日に新工場を開所した。40億米ドルを投じて建設したもので、フル稼働後の年産能力は45万枚（直径300ミリメートル換算）。現地拠点の年産能力は150万枚に拡大する。米国とドイツでも生産増強を進めており、長期的な需要の拡大に対応する。


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