【亜州ビジネス編集部】ステンレス調理器具メーカーのニシン・グループは10日、事業多角化の一環で組立生産を昨年開始した電動バイクの販売に向け、コングロマリット（複合企業）大手ボーステッド・ホールディングスのIT（情報技術）子会社であるボーステッド・テクノロジー（ボーステック）と提携すると発表した。ボーステックを通じて、ボーステッド・グループの従業員に電動バイクを売り込む。
　ボーステッドは農業と不動産、製薬、重工業、貿易・金融・投資を主軸とし、従業員は1万7000人以上。ボーステックはIT部門として、カーボンマネジメントやIoT（モノのインターネット）などの事業を行っており、グループ内に電動バイクを増やすことでグループ全体のグリーン化を後押しするとともに、これによって生じるカーボンクレジット（排出枠）の販売につなげる。
　ニシンはもともとステンレス調理器具メーカーだが、昨年に電動バイク事業に参入。中国の電動バイクメーカーである東莞市台鈴車業（TAILG）から部品を仕入れて11月に組立生産を開始し、これまでスクータータイプを2モデル投入した。同年末には、リチウムイオン電池の再生工場を建設することで、投資貿易産業省（MITI）傘下のシリムと戦略提携を結んでいる。


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