【亜州ビジネス編集部】軟包装材メーカーのトングアン・インダストリーズは、来月に新たな生産ラインの稼働を開始する。延伸フィルムなどの年産能力を22万トンから26万5000トンに引き上げる。ザ・スターが25日付で伝えた。

　アルビン・アン社長が明らかにしたもので、ライン増設は事業拡大の一環。同社は過去2年で生産ライン4本の増設に7000万リンギ（約21億5000万円）を投資した。年産能力を高めるとともに、来年に欧米の高級食品向け包装材の生産開始を目指すなど、事業の幅も広げる。売り上げに占める欧米市場の割合を30％以上に高めることを目指す。

　これまでの報道によると、工場はケダ州スンガイプタニにあり、隣接地を購入したことで敷地面積を6万4750平方メートルから9万7125平方メートルに広げた。米国にはこのほど、ノースカロライナ州とカリフォルニア州に倉庫を設置。中国の蘇州には研究開発（R&D）センターを立ち上げており、輸送安全性の向上などに向けて研究を進める。

　　同社の今年の売上高は20％減の見通し。景気低迷により世界的に需要が停滞したためで、来年も物価高や地政学的リスクの台頭などで厳しい状況が続くとみている。


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