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  ニュース     2023/12/12 19:59

マレーシア:複合企業DRBと吉利、車製造拠点の開発で合弁設立へ 無料記事

【亜州ビジネス編集部】コングロマリット(複合企業)大手のDRBハイコムは11日、国民車メーカーのプロトンに共同出資する中国自動車メーカーの吉利汽車と、ペラ州タンジュンマリムで手掛ける自動車製造拠点「オートモーティブ・ハイテクバレー(AHTV)」の開発に向けて合弁会社を設立すると発表した。10月に署名した基本協力協定に基づくもので、AHTVをマレーシアの次世代自動車産業の中心拠点にするとしている。

 同日に合弁契約を交わした。合弁会社にはDRBが50.1%、吉利が49.9%を出資。当初の資本金は1000万リンギ(約3億1000万円)で、事業計画の策定や事業化調査などの準備に充てる。

 これまでの発表などに基づくと、AHTVの開発面積は404万6900平方メートルで、◆電気自動車(EV)など新エネルギー車(NEV)の普及促進◆自動車部品向け工業団地の設置◆新時代の自動車工業都市の形成◆人材育成、知財活用、文化観光の促進――を指針として事業を進める。向こう10年で320億リンギの投資を呼び込む計画で、各国からOEM(相手先ブランドによる生産)業者を含むメーカーや、流通業者、研究機関開発(R&D)機関、教育機関などを誘致したい考え。

 プロトンは今後、AHTVに生産体制を集中する構え。現在はタンジュンマリムと首都圏セランゴール州シャーアラムに自社工場を持ち、それぞれ5モデルと2モデルを製造しているが、26年までにシャーアラムの生産機能をAHTVに移す。リー・チュンロン最高経営責任者(CEO)はこのほど、将来に生産台数を年50万に増やし、うち半数の25万台を輸出する目標を明らかにしている。

 プロトンにはDRBハイコムが50.1%、吉利が49.9%を出資。吉利が17年に資本参加した後、プロトンは吉利車ベースのスポーツ多目的車(SUV)の「X70」と「X50」「X90」を投入した。売れ行きは好調で、プロトンを代表するモデルとなっている。


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