【亜州ビジネス編集部】スイスの物流大手キューネ・アンド・ナーゲル（KN）はこのほど、マレーシアの同業シティーゾーン・エクスプレス・グループを買収すると発表した。アジアで越境輸送を強化する戦略の一環。
　シティーゾーンはシンガポール上場の物流会社チェイセン・ホールディングスの傘下。マレーシアとシンガポール、タイ、中国で事業を行っており、KNはチェイセンが保有する株式の大部分を取得することで合意した。具体的には、マレーシア法人の株式49％と、その他地域を統括するシンガポール法人の株式75％などを取得するとしており、9月初めまでに取得手続きを終える。
　シティーゾーンは東南アジアと中国で260台のトラックと総面積8万平方メートルの倉庫を持ち、越境輸送に強みを持つ。KNは2026年までの成長戦略でアジア事業拡大を目指しており、シティーゾーン買収で弾みを付ける。
　なおチェイセンは今回、シティーゾーンの保有株式をすべて売却すると発表。大部分をKNに、また一部をマレーシア人投資家らに売却するとしており、売却額は約67万4000シンガポールドル（約75億円）に上る。


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