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  ニュース     2024/11/13 19:59

マレーシア:車両盗難が増加、21年以降で5.3万台 無料記事

 マレーシア国内で自動車やバイクの盗難被害が増えている。王立警察の刑事捜査局(CID)によると、盗難台数は2021年以降で累計5万3300台に上り、うち回収された車両は1万3704台のみ。自動車ではスポーツ多目的車(SUV)やピックアップトラックが被害の多くを占めている。ザ・スターが12日付で伝えた。

 21年の盗難台数は1万3426台で、内訳は乗用車が2843台、商用車が641台、バイクが9942台だった。22年には前年比7.5%増の1万4433台、23年には1.1%増の1万4592台となり、全カテゴリーで増加した。24年1~9月は1万849台で、乗用車が2535台、バイク7700台、商用車614台となっている。

 CIDのモハマド・ザイン局長によると、盗難車両はエンジンやシャシーの製造番号が改ざんされた上で国外に密輸出され、自動車の場合は車種や状態に応じて1台当たり2万~3万リンギ(約70万~105万円)で取引されている。分解して部品が販売されるケースもある。市場価格の3分の1程度と安価で需要があることから、盗難が増えている。

 犯罪集団は5分程度で車両を盗むことが可能。犯行の24~72時間前に対象車両を観察し、公共の駐車場や柵のない住宅駐車場で犯行に及ぶ。車載のセキュリティーシステムが高度化しているものの、犯行手口も進化しており、キーレスエントリーシステムをハッキングして盗むケースも増えている。

 所有者が盗難に気付き、全地球測位システム(GPS)で車両の追跡を試みても、犯行集団が車載のGPS機能を無効化しており、回収困難となるケースが多い。GPSを無効化するためのツールを含め、犯行に使われる道具がオンラインで容易に購入できることも問題となっている。

 こうした中で王立警察は、周辺国と連携し、盗難車両の密輸を阻止する体制を構築中。密輸に利用される違法ルートの取り締まりを共同で行うとしている。また盗難が多発する場所でパトロールを強化し、犯行防止や犯罪者の逮捕につなげるほか、市民に対して盗難被害を防ぐための啓蒙活動を行うとしている。


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