【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が12日発表した2023年5月の鉱工業生産指数（IPI）は、前年同月比で4.7％上昇した。前年同月を上回るのは2カ月ぶり。電気・電子や自動車を含む製造業などがプラスを回復した。連休時期の変動で前年より工場の稼働日が多かったことも影響したとみられる。
　産業別では製造業（5.1％上昇）、電力（5.0％上昇）、鉱業（2.9％上昇）の3業種がそろって前月のマイナスからプラスに転換。製造業では内需型産業（10.1％上昇）の伸びが輸出型産業（2.8％上昇）を上回っている。
　製造業は分野別で全7分野がプラス。主力の電気・電子製品（2.5％上昇）が輸出の回復に伴い前月のマイナスからプラスに転じたほか、国内市場が拡大した自動車（16.4％上昇）は2桁の上昇となった。食品・飲料・たばこ（11.6％上昇）や非金属鉱物・ベースメタル・金属製品（8.1％上昇）も伸びが大きかった。
■製造業売上高3％増
　統計局が同日発表した23年5月の製造業売上高は、前年同月比3.3％増の1467億9900万リンギ（約4兆4000億円）だった。前年同月を上回るのは2カ月ぶり。7分野のうち食品・飲料・たばこ（10.9％減）を除く6分野でプラスとなり、自動車を含む輸送機器（20.1％増）の伸びが大きかった。
　製造業の従業員数は2.6％増の235万5748人。支払われた労賃は4.0％増の81億リンギ（1人当たり3438リンギ）だった。


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