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  ニュース     2024/02/15 20:59

シンガポール:23年の経済成長1.1%、24年予想は1~3%維持 無料記事

【亜州ビジネス編集部】貿易産業省は15日、2023年の実質国内総生産(GDP、確定値)成長率が前年比1.1%だったと発表した。プラス成長は3年連続だが、新型コロナウイルス禍の反動は薄れ、2年連続で減速。世界的な物価高に伴う景気後退などで輸出が低調となり、製造業がマイナス成長となった。一方で同省は今回、24年の成長率予測を従来の1.0~3.0%に据え置いた。
 23年の成長率は、1月に発表した速報値の1.2%から下方修正した。産業別にみると、製造業がマイナス4.3%で唯一縮小。前年のプラス2.7%からマイナスに転じた。残りの産業はプラスで、建設業は5.2%と前年の4.6%から加速した。サービス業は2.3%で、前年の5.1%から減速。サービス業の中では宿泊が12.1%で最も伸びが高く、前年の2.2%から大きく伸びが加速した。
 23年第4四半期のGDP成長率(確定値)は2.2%で、同年の四半期では最高だった。製造業が1.4%と5四半期ぶりにプラス。電子、輸送機器、化学の生産拡大が全体を押し上げた。
 貿産省は今回、24年のGDP成長率予想を1.0~3.0%と発表し、23年11月発表の予想を据え置いた。上半期は主要国の成長率が引き続き低迷するものの、下半期には回復して電子製品の需要が拡大し、シンガポールを含む各国の経済成長が後押しされると見込む。
■小売り伸び鈍化、失業率は低下
 貿産省は今回、23年のその他の経済指標も公表した。小売売上高指数は0.6%上昇したものの、前年の7.2%から伸びが鈍化。また、雇用純増数は10万7200人で、前年の約25万人から半減した。一方、失業率は1.9%で、前年から0.2ポイント低下した。
 消費者物価指数(CPI)上昇率は4.8%。四半期ごとにみると、期を追うごとに低下しており、第4四半期には4.0%に落ち着いた。


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