ニュース 2025/02/04 20:58
アセアン:中国の24年ドリアン輸入量9%増、越産がシェア拡大 
経済・統計 農業・食品 貿易 アセアン
中国のドリアン輸入は2024年に前年比9%増の1560万トン、金額ベースで4%増の69億9000万米ドルとなり、過去最高を記録した。輸入元の東南アジア諸国の間では競争が激化。ベトナムがシェアを拡大し、マレーシアが中国側の輸入解禁で新規参入した一方、先行するタイはシェアを落とした。VNエクスプレスが2日付で伝えた。
中国のドリアン輸入を産地国別にみると、タイ産は12%減の40億米ドルで、シェアは57%と前年から11ポイント下げた。品質への懸念や異常気象による生産減少が響いた。
ベトナム産は38%増の29億米ドルと大きく拡大。中国がベトナムからの生鮮ドリアン輸入を22年7月に解禁して以降、右肩上がりで成長している。24年のシェアは前年を9ポイント上回る42%に上昇し、タイとの差を縮めた。
マレーシア産は570万米ドル。24年8月に生鮮ドリアン輸入が解禁されたばかりで規模は小さいが、中国では高級品とみなされ、他国製品よりも高値で取引されている。一方、フィリピン産は3250万米ドルとなり、前年の2.4倍に増えた。
中国政府は、国内で高まるドリアン需要を充足するため輸入元を増やしており、インドネシアからの輸入解禁に向けても交渉中。ラオスも対中輸出に向けて最終的な手続きに入っているとされ、東南アジア諸国間の競争はますます激化するとみられる。
一方、中国は輸入元を広げる一方で品質検査を厳格化。24年には一部のタイ産ドリアンから重金属のカドミウムが検出され、通関を拒否する事案が発生した。またタイ産の一部で発がん性が疑われる着色料が検出され、中国側が新たにこの物質の検査を義務化したことで、タイやベトナムなどの輸出業者が対応に追われている。
中国のドリアン需要については現在が「黄金期」との声もある一方、マレーシアの農業関連企業アグリオネックスの関係者は「向こう5年以内に勢いが鈍り、供給過剰に陥る可能性がある」と分析。生鮮ドリアンは鮮度が重要で、供給が過剰になれば価格下落や在庫廃棄のリスクが高まると生産者側に注意を促している。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国のドリアン輸入を産地国別にみると、タイ産は12%減の40億米ドルで、シェアは57%と前年から11ポイント下げた。品質への懸念や異常気象による生産減少が響いた。
ベトナム産は38%増の29億米ドルと大きく拡大。中国がベトナムからの生鮮ドリアン輸入を22年7月に解禁して以降、右肩上がりで成長している。24年のシェアは前年を9ポイント上回る42%に上昇し、タイとの差を縮めた。
マレーシア産は570万米ドル。24年8月に生鮮ドリアン輸入が解禁されたばかりで規模は小さいが、中国では高級品とみなされ、他国製品よりも高値で取引されている。一方、フィリピン産は3250万米ドルとなり、前年の2.4倍に増えた。
中国政府は、国内で高まるドリアン需要を充足するため輸入元を増やしており、インドネシアからの輸入解禁に向けても交渉中。ラオスも対中輸出に向けて最終的な手続きに入っているとされ、東南アジア諸国間の競争はますます激化するとみられる。
一方、中国は輸入元を広げる一方で品質検査を厳格化。24年には一部のタイ産ドリアンから重金属のカドミウムが検出され、通関を拒否する事案が発生した。またタイ産の一部で発がん性が疑われる着色料が検出され、中国側が新たにこの物質の検査を義務化したことで、タイやベトナムなどの輸出業者が対応に追われている。
中国のドリアン需要については現在が「黄金期」との声もある一方、マレーシアの農業関連企業アグリオネックスの関係者は「向こう5年以内に勢いが鈍り、供給過剰に陥る可能性がある」と分析。生鮮ドリアンは鮮度が重要で、供給が過剰になれば価格下落や在庫廃棄のリスクが高まると生産者側に注意を促している。
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