【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局は19日、2023年の国内総生産（GDP、1次速報値）成長率が3.8％だったと発表した。新型コロナウイルス禍の反動があった22年の8.7％から大幅に減速。世界的な需要低迷を受けて輸出が落ち込み、製造業が7.3ポイント低下の0.8％と伸び悩んだ。

　製造業以外の産業では、建設業が5.8％、サービス業が5.4％と全体を底上げした。農業は0.5％増、鉱業は1.0％増だった。

　23年第4四半期のGDP成長率は前年同期比3.4％で、前四半期から0.1ポイント加速した。産業別では、製造業が前四半期のマイナス0.1％から0.1％にプラス転換。食品加工や非金属などが伸びをけん引した。鉱業は前四半期のマイナス0.1％から3.7％まで回復し、農業も前四半期を上回った。一方、建設業は2.5％、サービス業は4.7％で、共に伸びが鈍化した。

　統計局は前四半期からGDPの1次速報値を公表している。日米英などの先進国にならい、速報値を早めに出すことで、政府や企業がより適切な経済的決定を下せるよう後押しする狙い。23年第4四半期・通年の2次速報値は2月16日に発表する。


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