中国コーヒーチェーン大手のラッキンコーヒー（瑞幸）は、スラウェシ島東方にある中部スラウェシ州バンガイ諸島県産のココナツを独占的に調達する権利を取得することで、今月半ばに県政府と覚書を交わした。看板商品である「ココナツラテ」の原料調達先を拡大する戦略の一環。向こう5年で100万トンを調達する計画としている。

　同社は現地に農業拠点を設け、農家に苗木や肥料を提供。技術支援も行い、栽培面積の拡大を後押しする。

　ラッキンは中国を中心に2万店以上のコーヒー店を展開し、シンガポールやマレーシアにも進出。ココナツラテはココナツミルクとコーヒーを組み合わせた人気商品で、発売から4年間の累計販売数は12億杯を超える。現地報道によると、2024年には7億杯を販売し、1日当たり50万個以上のココナツを消費した。ココナツの調達先をバンガイ諸島に広げることで供給体制を強化する。

　コーヒー豆はブラジルや中国雲南省などで調達し、世界規模での原料供給網の整備も進めている。


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