【亜州ビジネス編集部】リチウムイオン電池メーカーの米エノビックスは、マレーシアで向こう15年にわたり58億リンギ（約1860億円）を投資する。マレーシア投資開発庁（MIDA）が15日発表したもので、今年8月に合意した地場YBSインターナショナルとの合弁事業も含まれる。
　アジャイ・マラテ最高執行責任者（COO）がこのほど、アジア太平洋経済協力（APEC）首脳会合でサンフランシスコを訪問したアンワル・イブラヒム首相と会談し、長期的に投資する意向を明らかにした。
　YBSインターナショナルとはペナン州に工場を建設することで今年8月に合意。最初の生産ラインには3億1500万リンギを投じ、来年の量産開始を目指す。投資額の70％をYBSが、残り30％をエノビックスが負担する。エネルギー密度が高い3次元（3D）構造の電極を持つリチウムイオン電池を製造する計画。YBSが工場や人材を提供する一方、エノビックスは最新技術を用いた生産ライン4本の設置を担当する。年産能力は900万個以上になるという。
　エノビックスはモノのインターネット（IoT）やモバイル機器、パソコン向けなどの電池を製造。一方、YBSは2002年設立で、精密金型やプラスチック部品の製造などを行う。


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