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  ニュース     2023/10/13 03:59

マレーシア:複合企業DRBと中国・吉利、ペラ州の拠点開発で指針 無料記事

【亜州ビジネス編集部】コングロマリット(複合企業)大手のDRBハイコムは11日、国産車メーカーのプロトンに共同出資する中国自動車メーカーの吉利汽車と、ペラ州タンジュンマリムで開発する自動車製造拠点「オートモーティブ・ハイテクノロジー・バレー(AHTV)」について、開発指針を盛り込んだ基本協力協定を締結したと発表した。3月末に交わした基本合意から一歩進んだ格好で、アンワル首相は交流サイト(SNS)で、吉利のマレーシア投資の本気度を確認するものとなったとしている。
 AHTVの開発面積は404万6900平方メートル。向こう10年で320億リンギ(約1兆円)の投資を呼び込む計画で、今回の協定には、◆新エネルギー車(NEV)の普及促進◆自動車部品工業団地の設置◆新時代の自動車工業都市の形成◆人材育成、知財活用、文化観光の促進――を指針にAHTVを開発することを盛り込んだ。これらを指針に、世界からOEM(相手先ブランドによる生産)業者を含むメーカー、研究開発(R&D)センター、流通業者、大学、専門学校などの投資を呼び込む。
 これまでの情報によると、プロトンは今後、AHTVに生産体制を集中する。現在は同拠点と首都圏セランゴール州シャーアラムに自社工場を持ち、それぞれ5モデルと2モデルを製造しているが、2026年までにシャーアラムの生産機能をAHTVに移す。
 プロトンにはDRBハイコムが50.1%、吉利が49.9%を出資しており、新拠点の共同開発によって協力関係をさらに深める。吉利が17年に資本参加した後、プロトンは吉利車ベースのスポーツ多目的車(SUV)の「X70」と「X50」「X90」を投入。売れ行きが好調で、プロトンを代表するモデルとなっている。


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